2011年08月08日
戦争から66年

第二次世界大戦の終結から66年が経とうとしています。
毎年この時期に、戦争について語り継ぐテレビ番組を見ては、改めて戦争の恐ろしさを心に刻みつけているのですが、先日ある番組で18歳の少年が「自分たちは、むしろ戦争を知っている世代なのかもしれない」と語っていたことが、非常に興味深かったです。
たしかに、私たちは実際に戦争を経験したわけではないので、その悲惨さがどれ程のものなのか真の意味で理解することはできないのかもしれません。
ですが、平和な時代に生まれ、国際協調の大切さや、民主主義や基本的人権の重要さを教育された私たちは、戦争は盲目的に肯定されるべきものではないこと、戦争をすることで得られる利益よりももっと貴重なものがあることを、これまでのどの時代の人々よりも知っているのではないでしょうか。
「戦争を知っている世代」を、今後も育み続けるために、歪曲されることのない教育と国籍や信条による差別や偏見のない社会の実現のために、一社会人として出来ることを少しずつやっていきたいなと思っています。
最後に私の大好きな詩人・谷川俊太郎さんの「くり返す」という詩から。
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くり返すことができる
あやまちをくり返すことができる
くり返すことができる
後悔をくり返すことができる
だがくり返すことはできない
人の命をくり返すことはできない
けれどくり返さねばならない
人の命は大事だとくり返さねばならない
命はくり返せないとくり返さねばならない
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担当:川久保