2011年08月12日

被災地の空に咲く花



皆さんこんにちは、シンプルウェイの川久保です。

昨夜、東日本大震災の被災地で鎮魂のための花火大会が開かれたそうですね。(大会公式HP


涙を流しながら花火に見入っている被災者の方々の姿をニュースで目にして、ある本の一節を思い出しました。

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「慈悲」ということばの意味はふたつあります。

「慈」ということばの意味は「がんばれ」という励ましです。

もうひとつは「悲」ということば。
「悲」(カルナー)ということばは、何も言わないということなのです。

そばにいてその人の手を握って、その人の怒りや苦しみが自分のほうに伝わってくるのを、一所懸命受けとめようとする。

その無言の行為。それは「なぐさめ」ということです。


※引用文献:五木寛之『天命』(幻冬舎文庫、2008年)
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辛い思い、苦しい思いをしている人に対し、私たちは安易に「頑張れ」という言葉をかけてしまいがちです。

しかし場合によっては、この「頑張れ」という言葉はとても思慮に欠け、相手を傷つける言葉になりうるということを、しっかりと肝に銘じておかなければなりません。


これまで、自分が本当に苦しかった時期のことを振り返ってみても、「頑張れ」という言葉自体は何の助けにもならなかったように思います。

ただそばに寄り添って、自分の苦しみを温かく受け止めてくれる人がいたからこそ、私は様々な苦しみを乗り越えて、今ここに存在できているのだなぁ…と強く感じるのです。


今回の花火大会には、被災者の方々の心にそっと寄り添うような、そんな温かさを感じて、なんだか胸が熱くなりました。


どんなに日常が忙しくとも、大切な人の苦しみに寄り添うことができる心の余裕だけは決してなくさないようにしたいものですね。


担当:川久保
  
Posted by つくばちゃんねる事務局 at 19:33Comments(0)よもやま話